Read More安部志保子 恵の詩, …新年にうっすらと青空が広がっています流れる雲があって行く先も告げないで悠々と白くゆるやかに流れています 雲のように私も自分の色を保ちながらただよっていたい雲の背後の大きな力を信じて 都会の小さな庭にもこぼれる光があって南天の赤い実が輝いています新...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に師走の町をかけ足で時間が通ります そんな中で交わされる言葉 “どうぞよいお年を”と 語り継がれた言葉に願いを込めて 迎えられた新しい年 ひび割れた鏡に映る ゆがんだ世相が どんなに厳しくても 体の芯まで凍りそうな 一連の事件の中でも 誰も...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に目の前に和紙を張ったような青空が広がり白い雲が悠々と漂い流れています 新しい年を迎えて今年はどんな年になるのでしょうか私は人生のどのあたりを歩いているのでしょうか確かなことは神と出会い人々と交わり今も私が生かされていること 地球村といわれて...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に初日の出を とカーテンをあけたら目の前にぽっかり有明の月が浮かんでいて深い藍色に覆われた中で金色の光を放っていました 降りそそぐ優しい光国境も民族もこえて差別なk一様に静かに天空にあって混沌とした世の中を隈なく照らしています 神秘な美しさを...
Read More安部志保子 恵の詩, …ありがとう降りつづく雨に心が淋しい日がある無性に父が懐かしく記憶の海を漂いながらみつめる紫陽花の花あかり折々の花の中にはせつないほどに父の想い出が満ちている年月と共に家の中から父の気記が消えてゆく母の入誂が拍車をかけ仏壇の正酒の小瓶も見られなくなって...
Read More安部志保子 恵の詩, …月 光六才 北朝鮮で月の中で兎が餅をつきかぐや姫が天に昇っていった美しく明かるく輝いていた満月十ニ才 引揚道中の野宿で夜露に湿った草の間からもう歩けない死んでもいいと涙の一歩手前で見た白い月十八才日本で杉皮の屋根の透き間から無性に泣きたいような心...
Read More安部志保子 恵の詩, …思い出小学生の頃宿題はいつも兄が手伝ってくれたある冬休みに兄とケンカして工作の宿超を手伝ってくれなかった不器用な私は貯金箱を作ってもグライダーを作ってもいい点がもらえたのは兄のおかげだった それでも一人でできると頑張って御飯の中に砂糖を入れて練り...
Read More安部志保子 恵の詩, …恵み恵み1 私の心の中にかくれた泉があって絶えまなく湧いてくる詩嵐が吹いても日照が続いても泉のほとりが汚れていてもひっそりと湧きつづける「旧約時代にサレプタの寡婦に粉と油が尽きなかったように」数えきれない平凡なことの中に生きる喜びをもたらして瀼...
Read More安部志保子 恵の詩, …大人の心が水上勉さんの言葉に自分は地べたの石になっていたい黙って石になっていてけつまづかせてやりたいけつまずけば足が痛く何ほどか我に返るきっかけとなりはせぬかと現代を生きる私逹は石にけつまずかなければ自分のしていることが判らない目分の進む道が見わけら...
Read More安部志保子 恵の詩ありがとう2人は生まれる時なにも持っていない人は死ぬときなにも持っていかれない生まれる道も死ぬ道もみんな同じ道だけど通る道はその人のものもしもこの世を通ったあかしとしてひとつの言葉を持つように言われたらただ一言だけ選べるとしたらありがとうのひとことを私...
Read More安部志保子 恵の詩, …夏の日の望み坂村真民さんは私は千の仏像も作ることができないだから せめて干の詩を作って捧げたいと思うと 詩っておられる千編の詩とは聞いただけでも目がくらむ毎月一編の詩が締め切り日にやっと間に合う私の詩だからそれでも私は望んで居るやっと生まれたわずかな詩...
Read More安部志保子 恵の詩, …人は1人はこの世に生れる時ひとつの種をいただいてくる誰にも見えない小さな花の種を両手にしっかりにぎりしめて そなえられた環境の中で人が生きるのは小さな種を育てることどんな花を咲かせるのでしょうどんな色の花でしょうどんな香りを放つのでしょう生涯をか...