Read More安部志保子 恵の詩, …銀杏の樹三階の窓から見える銀杏の樹金色の葉を惜しげもなくふり落として樹齢はいくつの冬を越えたのでしょうか移り変わる住人の歴史を見守っています私はたかだか八十余年の人生樹の足元にも及ばないのに何事もないかのように風雪に耐えぬいた樹の強さが私を惹きつけ...
Read More安部志保子 恵の詩, …椿深紅のさかずきに滑り込むように雪が降る淡い街灯のほかげの中で五弁の花びらが一つになって雪をうけている地上を覆いかくすかのようになおも降り続く白いもの 空気が凛凛と透きとおる朝眩しい光の中でああ椿の花がめげずに雪の重みを耐えている天上の彩...
Read More安部志保子 恵の詩, …雪フワフワと風に吹かれて雪が降る遠いい思い出をかきたてるように 赤松の林をうめて来る日も来る日も降った雪はとけることもなく引き揚げ者の足を拒んだ冷たい深い雪だった 凍った土を掘る術もなく筵にくるんだ亡骸をボタボタと降る雪が小山のように...
Read More安部志保子 恵の詩, …七草粥昔 昔 七草粥は みんなに親しまれていました お正月の御馳走に 疲れた胃をやすめるために それにもまして 春の七草の一つ一つに 年寄りや子供たちの 春に向かっての夢が 語りつがれたのです
Read More安部志保子 恵の詩, …新年にイエス様に見つめられてイエス様を見つめて生活の中に素直に表現できる修女 自分の周りに小さな喜びをまく修女一緒に居るだけでホッとした気持ちになる修女よく聞いてあげる修女こまやかな思いやりのある修女視線を合わせて微笑む修女いただいた光をその人ら...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年にうっすらと青空が広がっています流れる雲があって行く先も告げないで悠々と白くゆるやかに流れています 雲のように私も自分の色を保ちながらただよっていたい雲の背後の大きな力を信じて 都会の小さな庭にもこぼれる光があって南天の赤い実が輝いています新...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に師走の町をかけ足で時間が通ります そんな中で交わされる言葉 “どうぞよいお年を”と 語り継がれた言葉に願いを込めて 迎えられた新しい年 ひび割れた鏡に映る ゆがんだ世相が どんなに厳しくても 体の芯まで凍りそうな 一連の事件の中でも 誰も...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に目の前に和紙を張ったような青空が広がり白い雲が悠々と漂い流れています 新しい年を迎えて今年はどんな年になるのでしょうか私は人生のどのあたりを歩いているのでしょうか確かなことは神と出会い人々と交わり今も私が生かされていること 地球村といわれて...
Read More安部志保子 恵の詩, …新年に初日の出を とカーテンをあけたら目の前にぽっかり有明の月が浮かんでいて深い藍色に覆われた中で金色の光を放っていました 降りそそぐ優しい光国境も民族もこえて差別なk一様に静かに天空にあって混沌とした世の中を隈なく照らしています 神秘な美しさを...