ベリス・メルセス宣教修道女会

小さな中庭に立つと
風がひそかに吹いてくる
夏を連れ去っていく
かすかな風が吹いている

桜の葉が数えられるほどに
黄色くなり
夕日を受けて
金色に輝き始める

ツクツクボウシが
命のかぎりをぶっつけて
夏の終わりを告げている
その勇ましい声に
取り縋るすべもなく