フワフワと風に吹かれて
雪が降る
遠いい思い出をかきたてるように
赤松の林をうめて
来る日も来る日も降った雪は
とけることもなく
引き揚げ者の足を拒んだ
冷たい深い雪だった
凍った土を掘る術もなく
筵にくるんだ亡骸を
ボタボタと降る雪が
小山のように覆っていった
三十年前の北鮮の雪
それでも雪は天よりの使者なのか
抉られるような心の傷も
年月と共に色あせていく
雪が降ると
懐かしい人に出会ったように
静かな想いが蘇ってくる
フワフワと風に吹かれて
雪が降る
遠いい思い出をかきたてるように
赤松の林をうめて
来る日も来る日も降った雪は
とけることもなく
引き揚げ者の足を拒んだ
冷たい深い雪だった
凍った土を掘る術もなく
筵にくるんだ亡骸を
ボタボタと降る雪が
小山のように覆っていった
三十年前の北鮮の雪
それでも雪は天よりの使者なのか
抉られるような心の傷も
年月と共に色あせていく
雪が降ると
懐かしい人に出会ったように
静かな想いが蘇ってくる